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原作・脚本:木村裕一(講談社刊) 監督・演出脚本:杉井ギサブロー 1994年初版以来、老若男女問わず児童文学としては 脅威のベストセラーを誇る「あらしのよるに」 2005年には、待望の3DCG融合アニメーション映画に。 セル版よりレンタルDVDが先って言うのも妙だけど、 ともかく本日やっと鑑賞しました。 オオカミとヤギという、本来であれば殺す側と殺される側の 間に生まれた奇跡のようなピュアな友情と信頼。 そんな二匹の友情を決して認めない社会との対立。 この物語は動物の社会を通じて、人間の普遍的テーマを 描き出しています。 種の相違を超越できるか。 信じるとはどういうことか。 現実にはありえない・・と否定する前に、 子供が見る映画・・と決め付けず、 このやぎのように命をかけてもいいと思える人が 今の自分に存在するか・・ やりたいことを最後まで諦めずチャレンジしたか・・ たまには、自分を省みても良いのではないでしょうか。 心優しきオオカミ・ガブの声出はかの中村獅童君。 天真爛漫なヤギ・メイを演じるのは成宮寛貴君。 成宮君は、沖縄の私の友人の友人。こんなに売れる前は 良く来沖していたそうです。笑 ただ、私が感銘したのはなんと言っても中村獅童君♪ オオカミ役もぴったりだけど、感情表現が巧い! すばらしい俳優だと思います。 #
by ashlynx_majyoneko
| 2006-06-18 02:17
ファンタジーの最高峰 「ナルニア国物語」第1章ライオンと魔女 1950年、かのC.S.ルイスにより生み出された この作品は、高い文学的評価を受け、 まさに不滅のロングセラーとなった。 大人も子供も世代を超えて楽しめると言う点では、 「ハリーポッター」も同じだが、この「ナルニア」には 文学的土壌の確かさと、無限の広がりを持った 奥行きの深さがある。 内容を押し付けず、読者にそれぞれのイマジネーションを 委ね、主人公と共に歩む錯覚を生むのもルイスの端正な 文章があるからだ。 しかしそれ故に、数億の「読者の数だけあるナルニア王国」の 映画化は不可能と言われて来た。 しかし21世紀のテクノロジーとの融合で、 一生に一度だけ出逢える本物のファンタジーに遭遇したのだ。 子供より大人のほうが到達感があるだろう。 これは是非とも劇場で観賞して欲しい傑作の一本だ。 老魔女憧れの、白の魔女・・ いやぁ~、美しいーー\(^O^)/ #
by ashlynx_majyoneko
| 2006-03-16 15:11
| ヒューマン映画
監督:犬童一心 脚本:渡辺あや 音楽:細野晴臣 キャスト:オダギリジョー 柴崎コウ 田中泯 ゲイのための老人ホームが舞台。 温かく、賑やかで、哀しい場所。 嫌悪が愛に、憎悪が絆に、偏見が憧れに変わる瞬間、 そんな日常を鮮やかに切り取っている。 決してマイノリティな人だけの特別な物語ではないのだ。 同郷のよしみで贔屓しようと思っていた、オダギリジョー。 贔屓なんて必要ないくらいすごい役者になってしまった。 「血と骨」では、あのタケシを相手に、 「メゾン・・」では 圧倒的存在感を誇る、 知る人ぞ知る舞踏家「田中泯」を相手役に、 一歩も引けを取らず、しかも彼の恋人役を演じている。 どうしたらあんなに心の機微を理解し演じれるのか。 しかもとても自然に・・。 恐るべし、オダギリジョー! ブスメイク?の柴咲コウも中々良い。 音楽も、やはり私は坂本龍一より、細野春臣のほうが 好きだと実感。 全体、バランスの良い、素敵な作品に仕上がっていると思う。 #
by ashlynx_majyoneko
| 2006-03-14 22:07
「ピアノの森」 一色まこと著 講談社刊 1巻~11巻(2005年12月まで) 週間モーニング連載中 このコミックに、なぜ今まで気が付かなかったのだろう。 幼い頃、恐い映画を観てからは、両親の映画デーには 漫画本を与えられて留守番をしていた私。 大人になった(なり過ぎた?)今でも、時々無性に 漫画が読みたくなる。 先週がその週だった。 某大手レンタルビデオ屋の書籍コーナーで 何気に手に取った「ピアノの森」 膨大な量のコミック本の中で、この「ピアノの森」が 私に呼びかけてきた。 「僕をなぜ読んでいないの?」って。 本屋で巡り合ったのは奇跡としか言いようがない。 このタイトルも、「一色まこと」と言う作家も 全く知らなかったのだから・・。 しかも中身の確認もせず、一気に11冊(出ているだけ全部) 買ってしまった。 「のだめ・・」の読後は、既存のクラッシックCDが 聴きたいと思ったけど、 「ピアノ・・」は、主人公が演奏するその音が聴きたいと 切に思った。 内容もすばらしいけど、更にすごいのは、人物、風景の デッサンがとてつもなくしっかりしている。 登場人物のファッションも、センスが良い♪ 不覚にも4巻辺りから、滝のように涙が流れ出た。 悲しくて・・ではなく、感動した!のだ。 しかもlynx、主人公のカイに恋をした・・(*^^*)po 思い起こせば、私は既に成人していたけれど、 1972年の9月別冊少女コミックに初回掲載の 「ポーの一族」(萩尾望都著)を観た瞬間に、主人公のエドガー にコミック内では、初恋。 それから10年余が経ち・・・。 1985年の5月、同じく別冊少女コミックで、 「BANANA FISH」(吉田秋生著)のアッシュリンクスに 出会った時はもう失神寸前。(^^;) この二冊に出会った時の、これほどの衝撃は もう二度とないと思っていた。 すごい!「ピアノの森」 誰にも教えたくない。私だけのものにしたい。 ・・でも、みんなもう知っていた・・ガックシ。 #
by ashlynx_majyoneko
| 2006-02-25 22:19
土田世紀の同名コミック (文化庁メデイア芸術祭優秀賞受賞)を映画化。 「人は、懸命に生きるからこそ、あがくもの・・。」 仲間だからこそ、嫉妬、情念の炎が燃え上がる。 幼馴染であるドン(エディソン・チャン)のあまりに純粋で無垢な精神に 苛立ちを覚える鉄也(窪塚洋介) 愛する人のためと言いつつ、自分すら愛せない鉄也のあがきは、 誰もが持つ心の葛藤。 そんな鉄也を演じた窪塚君は、どちらかと言うとドンのイメージ。 それでも、自ら志願して鉄也を演じた中に、更に役者としての 成長を見た。 ドンを演じたエディソン君は、原作のような天使的イメージではなく、 強固な意志を持つ現実的若者として、舞台にリアリティをもたらした。 もう一人の幼馴染で、鉄也に愛されるエミ役の黒木メイサは、最悪・・。 深くて重いテーマを、窪塚君と、エディソン君が懸命に頑張るも、 黒木メイサに、「あ~、ドラマなんだな」と、スクリーンを観ていることに 気づかされる。深作健太君、なぜ彼女を使った!はぁ~。 ま、それは置いておいても、鉄也の叫び、 ドンちゃんの純粋さを失わないピュアな精神への羨望と嫉妬。 そんな自分を見ないフリをしようと思っても、 ドンちゃんと居ると、そんな自分の姿に否が応でも 気が付かされる。 鉄也の叫びに共鳴した、ドンの悲痛な魂の叫び。 三人三様の情念がシンクロした絵が、ドンの描いた「炎」だ。 この映画を見て、自分の中にある炎に気づかされた。 酷評の多い映画ではあるが、私には記憶に残る1本となるだろう。 (画像はカタログより抜粋) #
by ashlynx_majyoneko
| 2005-12-09 14:11
| ヒューマン映画
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